某イベントのため、まとまった数のシェケレを製作させていただく機会があったので、これらの他にもたくさんのシェケレとシェケレを演奏する人の中で、私の製作したシェケレ同士が通信しあうようなコンセプトを持ちたいと考えて、普段、滅多に瓢箪にカラー塗装をしないのですが、アクリル絵具で「太陽系」をイメージする塗装を施して、それぞれのテーマにマッチする糸とビーズをコーディネーションしてみました。

真ん中のシェケレは、以前に同イベントの旗モデルとしてデザインしたものなので、塗装はしていません。ワークショップでは、安定した瓢箪の供給が必要なので、これはホームセンターで購入しています。ホームセンター産のものは、大きさと値段が安定しているので、シェケレのビーズの目数や糸の長さがあらかじめ、受講者の方にお伝えしやすいというメリットがあります。

太陽系シリーズの紹介です。

■「太陽系シリーズ/緑」釣り糸 アルファベットビーズ

こちらは、ずっと落ち着いた音になります。下の糸の部分を引っ張って、「カバサ」の要領で、すりすりしても良いですね。とても安定している楽器になりました。嫁入り済み

■「太陽系シリーズ/赤」刺繍糸 アルファベットビーズ

この音は、エレクトロサウンドにも合うと思っています。ポップなサウンドの演奏時には、ぴょこぴょこと飛びはねるように、片手でドリンクを持つような感じで自由に持って音がだせると良いですね。嫁入り済み

■「太陽系シリーズ/ゴージャズ」刺し子糸(新潟)パールビーズ
前出の紫のビーズも高級ビーズなのですが、負けずと劣らずパールビーズ もアクセサリー用なので高価なビーズです。でも、軽さと響きを持ち合わせているので、音が素晴らしく、ついリピート買いしてしまうビーズです。音色もゴージャスです。音のレンジも幅広いく、複雑な音がします。ゆっくりとしたテンポの曲や、マイクを通す録音に適しているプロ向きのシェケレです。

■「太陽系シリーズ/紫」刺繍糸 玉虫ビーズ(SH)

発音の大きい、パンチのある音のビーズなので、瓢箪のカットも拡声器型でななめカットしています。かなりの大音量です。

ビーズは、ベルト状に、コントロールしやすい帯部分のみ施しているので、ディレイがほとんどありません。

■「太陽系シリーズ/地球」木綿糸 アソートビーズ
木綿糸は、間違えても解くのが難しいこと、手垢の影響をうけやすいので、随時手洗いをすることなどで、手間がかかる糸ですが、その分、音は絹糸の次に繊細となります。ビーズは、地球には、いろんな人間が生きているということで、いろいろ混ぜています。バランスは、とれるように、大きいビーズの対岸のものなどには、気をつけています。バランスは、1段編むごとに、逆さにして傾きをチェックしています。

「銀河シリーズ/ランダム」レース糸 2mm~3mm アソート

YouTubeでアフロアメリカンJAZZプレーヤーが、シェケレをカバサ(cabaça)みたいな手捌きで演奏していたのにインスパイアされて、作ってみたかった作品です。銀河に散らばる恒星や惑星たちをいろんな3mm玉ビーズで。そして、ブランクに見える箇所、スペース(余白)ではなく2mmの黒ビーズで埋めています。
レース糸に2mm玉を通すために、糸先は、木工用ボンドで硬化させました。

キュッキュッと摺回しながら、いろんなジャンルの音楽にこのシェケレが出会うことを希望しています。素敵なスマイルとともに!

嫁入り済み
「銀河シリーズ/スパイラル」レース糸 2mm〜3mmアソート

上記とほぼ同じ手法なのですが、こちらはビーズをスパイラル(螺旋)にデザインしました。流れ星、彗星、見る人のイメージによってストーリーは異なるのも素敵ですね。

こちらは、糸を長めに切って、吊るして逆さまにして「ベル」のように揺らすこともできるようにしました。

一段ごとにバランスを調整しながらビーズを配置しているので、手品のように「くるくる」と回転します。

「銀河シリーズ」は、前アルバムの「太陽系シリーズ」(工期は、余暇時間で1day)に比べて、工程が多く、バランス調整も必須なので、仕事と家事の隙間時間をつかって、まる2日間かかりました。1段編むのに、平均45分かかります。編む以外にも、糸を切ったり、ループを作ったり様々な工程があります。詳しくは、むらさきmusicラボのホームページをご覧ください。

「銀河シリーズ」は2つと「太陽系シリーズ」5つは、同じ場所にお嫁入り予定です