2月の「カリガリ博士」「戦艦ポチョムキン 」他の上映と連続出演させていただき無事に終映いたしました。

「タルホピクニック」にて、共演・サポート参加をさせていただいている「あがた森魚」様ご一行様が、ご来場いただきました。

 

使用機材や音楽制作方法など、頂戴した質問については、以下のリンクにまとめましたので、ご興味のあるところをご参照くださいませ。

本ホームページ =無声映画 アーカイブ=頁をご参照ください。

さて、こちらでは、先日の観賞会での嬉しいアンケート内容にお答えする形で、ご来場予定の音楽ファン向けに、予習としてのクラシック音楽曲名をご紹介させていただきたいと思います。

【荒武者キートン】

・ビバルディ作曲/『ラ・フォリア』

・プロコフィエフ作曲/バレエ『ロミオとジュリエット』より『騎士たちの踊り』

・プロコフィエフ作曲/交響曲第1番第1楽章

・ロッシーニ作曲/ウィリアムテル序曲

・16世紀のフランスの舞曲 ブフォン(道化)

・ガーシュイン作曲/ラプソディ イン ブルー

・モーツァルト作曲/フィガロの結婚 - 手紙の二重唱

・ドヴォルザーク作曲/我が母の教えたまいし歌

〜ポイント〜

『リラピアノ』バージニアの弾いていたチューリップ型のピアノは「リラピアノ」と思われるヨーロッパからアメリカ大陸に移住をした裕福な家庭で豊かさの象徴として置かれたアプライトピアノの前進のようなピアノ。船での輸送に適した省スペース設計になっている。鍵盤数は少なく、反響箱も小さいので、音色も似たビンテージピアノの音色をペダル調節で、サスティン多めで演奏して近づけるつもりです。

『ロバのシーンの古楽』クラシック音楽よりも古い時代の音楽を使用しています。ロバの方が、列車よりも古くからその土地で暮らしているという意味を音楽でサポートしています。

【チャップリンの消防夫】

・ゴセック作曲/「ガヴォット」

・ワーグナー作曲/「ワルキューレの騎行」

・エルガー作曲/「愛の挨拶」

・パスカル・マルキーナ作曲/「エスパーニャ・カーニ」

〜ポイント〜

『ホンキートンクピアノ』街中シーンで聴こえる調子はずれのチューニングに聴こえるとぼけた風あいの音色は、おもちゃのピアノよりも少し大きいくらいのアプライトピアノです。その時代には、「ラグタイム」という早弾きピアノが大人気で、レコードはまだないので、楽譜を売る、サンプルで弾く、早弾き名人がバトルをするなど、いろんな音の楽しみ方があったようです。

【19Cのアメリカ音楽】『ラグタイム』『チャールストン』『ブルースコード進行』『ブギウギ』などの19世紀に発達したジャズのご先祖様のような音楽がたくさん出てきます。フレーズの締めくくり方に様式があって、必ず数小節を消費するあたり、省エネの反対という意味で贅沢だな〜、優雅だな〜と思って好きなところです。

【ロイドのパパさん】クラシック曲の引用モチーフはないのですが、構成の参考にYouTubeで「奥様は魔女」を再見して、甘、甘なスウィートな和音を聴きとって参考にしました。シャーマン兄弟もしかり、古き良きアメリカ劇映画音楽は、ものすごく細かいところまでオーケストレーション(分業演奏なので、ひとつのパートごとに楽譜を書く作業)をしてきたことに脱帽です。

 

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【ニコニコ大会について】

映画「カツベン!」の劇中のセリフでも登場した「ニコニコ大会」は、無声映画の全盛時代〜戦前まで、短編の喜劇映画を集めたオムニバス上映をそう呼ぶ風習があったそうです。「チャップリン」「キートン」「ロイド」といった鉄板の喜劇役者の作品が有名ですが、日本全国にその頃にはたくさんあった無声映画を弁士、楽士つきで上映する映画館ごとに様々な番組(プロラグム)が組まれていたことと思います。そんな「ニコニコ大会」が、戦前からずっとずっと「無声映画観賞会」では毎年、引き継がれている伝統があるそうで、そもそも毎月1回の無声映画観賞会が、今回で764回目ということで、単純計算で12ケ分で割っても63年以上の歴史があることとなり、詳しくは、マツダ映画社のサイトをご参照ください。

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以下、告知内容です。

第764回無声映画鑑賞会

[世界三大喜劇王 陽春ニコニコ大会]

3月29日(火曜)午後6時30分開演(午後6時開場・終映予定8時35分)

★上映作品

『荒武者キートン』Our Hospitality(19:20~)
1923年 米・メトロ=キートンプロ作品 (68分)

監督/バスター・キートン、ジャック・ブライストン

出演/バスター・キートン、ナタリー・タルマッジ

弁士/澤登 翠

『チャップリンの消防夫』The Immigrant(18:45~)
1917年 米・ミューチュアル社作品 (20分)

監督/チャールズ・チャップリン

出演/チャールズ・チャップリン、エドナ・パーヴィアンス

弁士/山内菜々子

『ロイドのパパさん』I Do(18:30~)
1921年 米・パテー作品(11分)

監督/ハル・ローチ

出演/ハロルド・ロイド、ミルドレッド・デイヴィス

弁士/樗澤賢一

 

演奏/坂本真理

会場/北とぴあ ドームホール
東京都北区王子1-11-1 電話03-5390-1100
(JR線・メトロ南北線「王子駅」JR北口徒歩2分・メトロ5番出口直結)

料金/一般2000円 学生1600円 前売、電話&E-mail予約1500円
子供(中学生以下)1000円 会員優待券1000円
電話&E-mail予約は公演前日の午後6時まで受け付けます。
(但し、規定枚数に達した場合はその時点で受付を終了致します。)

■予約・お問合せ
無声映画鑑賞会事務局
電話 03-3605-9981 (受付時間 平日の午前10時~午後6時)
FAX 03-3605-9982
E-mail: katsuben@matsudafilm.com

※E-mail予約の場合は、「○月○日無声映画鑑賞会前売予約」、枚数、代表者のお名前を明記して、メールをお送り下さい。
E-mailにて御予約いただいた方には[予約確認]のメールをお送りしています。