保育の仕事について まり先生の雑感
こんにちは。まり先生です。
こちらのページは、とあるONE DAY講座での私の自己紹介に代わるものとして、置かせていただくものです。
また、拙投稿「楽士のつぶやき」など「note」読者の方におかれましても、よかったら、私とこどもたちとの関わり、リトミック教育への動機などについてご興味がありましたらお付き合いくださいませ。

4つのキーワードとわたし

保育とわたし
幼稚園園長退職後、いろんな仕事をさせてもらっているのですが、やはり私のメインは「こどもたちとともに生きること」だと思っています。
保育は立派な技術です。なぜなら、こどもの発達に応じて、話し方、接し方、観察の仕方を変えつつ対応すること、他の保育者と協力しつつ、こどもたちを巻き込んで「共同体」「調和」を創り出すアートであるとも思っています。
私は、もともと「幼児教育・保育」を目指していたというよりは、幼稚園に就職したので幼稚園教諭免許を働きながら取得して、I種免許を取得し園長の資格を得たので、そこから21年間、幼稚園園長としての時間を過ごしました。
私にとって「保育」とは、自分が置かれた場所で、とても居心地が良かった。リトミックを教える場所を求めて、「音楽教室」ではなく、こどもたちの日中の生活の場である「保育」に巡り会えて、ここで、本当に気持ちの良い素敵な同僚、仲間たちとほぼストレスなく、楽しく過ごしていたらあっという間に時間がたってしまいました。一般の会社勤めをしたことがないので比べようがありませんが、「仕事」というよりも「生き方」のような感覚です。今、保育の仕事に飛び込むべきかどうか?悩んでいる方、是非、まり先生(わたし)とおはなししましょう!話したいエピソードは山盛りあります。

リトミックとわたし
私とリトミックとの関わりの前に、まずリトミックは、「バレエ」や「ダンス」のような大義というよりは、「エミール・ジャック・ダルクローズ」というスイス人の作曲家が考案した音楽教育法だということをお伝えしますね。ダルクローズさんが、「この指とまれ!」という考え方を示して、それぞれの指導者が自分なりの得意なことを駆使しながら、「音楽を理解する方法」を模索しつつ「時間と空間」の表現をしていくものだと、私は考えています。私は、
「日本ジャック=ダルクローズ協会」
「日本ダルクローズ音楽教育学会」
の2つのリトミックの組織に属しています。
私のリトミックは、手作り楽器や、マテリアル(プレイバルーンなどの教具)、アフリカやサンバの太鼓、タンバリンを用いるのが特徴です。
リトミックの先生は、歌をうたったり、ギターで教えたり、個性派もいらっしゃいます。私もそんな「個性派」のリトミックの先生のひとりだと思っています。

おんがくとわたし
音楽、ことに演奏にしっかりと向き合ったのは、後につづく2016年デビューの無声映画楽士からだと思っています。
園長時代にも、「こどもの城」などで民族・古楽の楽団「ぺとら」でのアンサンブル演奏の機会もあり、経験を積み重ねてはきましたが、どれも「保育者」としてのスキルを活かしたものがほとんど。たまに「円盤企画」など、とんがった企画に民族音楽と古楽にリトミックを融合させた舞台なども経験しましたが、大人の音楽の世界に飛び込むのには、音楽専業でない園長時代には、少し引け目を感じていました。
2016年以降は、「まり先生ならきっとやってくれる筈」というような面白いお誘いが次々とはってきます。
・渋谷ズンチャカ オリジナル楽器づくり実験室(楽器づくり講座)
・あがた森魚さんデビュー50周年記念企画 シェケレワークショップなど
・プロミュージシャンへの音楽理論面でのサポート
・大人の音楽室(プロ養成ではなく音楽であそぶ空間)
・保育者リトミック研修
・ピアノ講師のための打楽器、楽器づくり講座
・即興演奏講座
特にコロナ禍以降、大人の方で「そういえば、知らなかったけれど音楽のしくみって?」というようなご依頼が増えてきて私のオリジナルテキストもいろいろ増えてきました。
・まるっと音楽史
・まるっと楽典(中学生の音楽テスト対策)
・プロミュージシャンむけ 世界標準の音楽理論基礎
・大人がはじめて学ぶ「おんがく」
・ピアノ講師 説明用楽典カード、フリップ
クライアントさんとお話しする中で、音楽の先生にありがちなこととして、
「知っている前提」で、曲の表現、細かいテクニック、音間違えなどについて指摘を「対処療法」で処方される「薬」のようなレッスンをされる方もいると知りました。そんなステレオタイプの先生の口癖が、「音楽は音を楽しいと書いて音楽だから」という話を聞いて、私もいろいろ考えるようになりました。言葉の拙い幼児と接して園生活を28年間培ったまり先生(わたし)ならではの保育のような音楽分析を大人と実験していく旅は継続中です。

シェケレ(検索されるわたし)
2024のGWに開催されたイベントにて、「シェケレ」のオーダー製作とひょうたん楽器のレンタル提供をさせていただきました。
シェケレを作っていることを公表してから、アフリカ在住の方々から、たくさんメッセージを頂戴することになりました。ひょうたんは、彼らにとって本当に特別なものなのだと感じています。

無声映画(検索するとでてくるわたし)
たぶん、私の名前で一番メジャーなのは、無声映画楽士としての活動だと思います。人数が少ない「活動写真弁士」に対して、生演奏で伴奏をする「楽士」はいったい何人いるんだろう?人数が少ないなかのひとりです。
シンセサイザーを使って、動物の鳴き声、銃声なども入れているのは、私くらいかも。ここでもリトミックのスキルを活かして、音と映像をぴったりあわせています。

保育ってなに?
まり先生(わたし)の思う保育とは?お互いの特技で助け合う『社会』をつくる、多様性のモデルをしめすこと
子育てに関する全般ができるスーパーお母さんって、そんなには必要ありませんよね。こどもにとって、ママはママ。唯一だから、個性も含めて愛されている筈と信じたい。
保育も家庭と似ていて、ひとりひとりで全責任で解決するというよりは、いろんな人がいるんですよ。
具体的には
・ドッヂボール、鬼ごっこなど「外あそび」でいっしょに遊べるひと
・サッカー観戦、鉄道、アニメ、ポケモンなどの会話についていけるひと
・虫さがし、植物の名前を知っているなどでたよりにされるひと
・部屋の空調管理、小さなゴミを拾えるひと
・鼻水、虫刺されに気づいてあげられるひと(視診)
・保護者に伝える小さい出来事をおかえりまで覚えていられるひと
・判断できる、または相談することができるひと
私がいま、関わっている保育園、系列保育園200園からかわるがわるに自主的に私の研修を受講にしやってくる保育士さんたちは、みなさん個性的です。
音楽の「楽」と同じ、こどもに「ドキドキ、ワクワク」を届けたい
最後に、本講座の最後に紹介する「楽」シストラム 古代の楽器を想像して復元して私がつくった作品を紹介しますね。
私の今のメッセージは、この楽器にこめられています。
そして、今日の活動「プレイバルーン」で、みなさんが何を感じられるのか?
とても楽しみに今日の講座をむかえたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたしますね!