撮影 黒澤孝行

2/13公開 映画「カツベン!」では、監修を担当された澤登翠先生、
映画中に役として出演された山内菜々子さんお二人の説明に、音楽を添えさせていただきました。

菜々子さんの伴奏にて、グランドピアノでの長編伴奏にも初挑戦をさせていただきました。

そして、澤登先生の重要なレパートリーでもある大きな作品では、エジプトの曲やアラブ・オリエンタル楽曲、アラブ音階モチーフなどをハープ音色(キーボード)、エンシェントローマ風の壮大なオケ音色(キーボード)と、剣と剣との戦い、軍と軍の大きな戦闘シーンなどのクライマックスシーンではグランドピアノにて。キーボードと同時に演奏すると、ピアノは打楽器なのだなぁ〜と同じ鍵盤でも異なる楽器であることを実感しました。

キーボードとピアノ、二つの楽器を繋ぐスパイスとして、オリエンタル楽器であるフレームドラムもはさみました。

主宰する古楽器民族打楽器楽団「ぺとら」での学校公演がちょうど「〜クレオパトラ」の準備期間にあったので、メンバーでオリエンタルが専門の立岩潤三さんに私のピアノでの挿入曲を聴いていただきました。

『Kull Da Kan Leh 私の人生に起こったすべてのこと』

『Lamma Bada Yata Thanna』

オリエンタルを専門とされている方からすると、微分音も出ていない正解ではない演奏かもしれませんが、映画「カツベン !」紹介トークにて、周防正行監督が「映画のファンタジー」という私にとって、これから指針になるような言葉を語ってくださったことがとても勇気になりました。

こちらの動画(セブンシネマ倶楽部 カツベン!紹介 周防監督トーク)にて、その部分が公開中です。

 

澤登先生とは、音量調整のチェックのみで、ノーリハ本番なのですが、初めて聞く澤登先生の説明、台詞がすぅ〜と、頭に染み込んでくるようでした。
「クレオパトラとアントニー」との年齢差から考察される件(詳しくは、是非、いつかどこかで澤登先生の説明をお聞きください)では、自分でもどうやってコントロールしているのかわからないけれど、自然にそれに寄り添った音楽が湧き出ました。

でも、やっぱりすごいのは、イタリアのディーバ2人(2作品)を並べて浮き立たせるという番組を組んだことと感謝をしています。

国立映画アーカイブでのアフリカ映画「テンビ」でのアフリカの太鼓などの楽器類のトランボも含め、プロデューサーの松戸誠さんに本当に感謝しています!
澤登先生との2ショットの時に、一緒にお写真におさまっていただきたかった!

「カツベン!」公開もうすぐですね!(12/13ロードショー)
先日11/23、坂本頼光さんの説明に音楽をつけさせていただいた作品では、特に映画カツベン!での音楽手法のオマージュするため、試写も拝見いたしました。

無声映画が生の活弁と生演奏のコラボだけではなく、お客様とのやりとりも含めてイキイキしていたことを、私のまわりの人にも見ていただけたら嬉しいです。

「クレオパトラ」で使用する打楽器を、「レク(アラブのタンバリン)」か「フレームドラム」にするのか?でとても迷いました。「フレームドラム」にて、効果的な使い所を決めた後、今度は、サイズや素材によって音が異なるフレームドラムのうち、どれにするのか?については、ラボの皆さんのご意見も参考にするために多数決もとりました。

ラボの皆さんは、普段の私の細かい音の違いなどに関する話も共有しているので、大変頼りにしています。

写真の楽器のうち、ジングルのついているもの左から、イタリアのタンブレッロ、2列ジングル魚皮のアラブレク、シュラグベルクの皮タンバリン。フレームドラムは、チューナブルなものと、レモ社の二つをのぞいて、すべて私が手作りしたものです。

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フリーの無声映画楽士ですが、11月は4つの上映会にお声がけをいただきました。

❶「オペラの怪人」→ベル・エポック時代のパリ(11/10終映)

❷「テンビ」→1929年封切り 中央アフリカ 弓と鏃の民と槍の民 サバンナとジャングルの野生動物、ワニ(11/16終映)

❸『私のパパさんママが好き』『天国その日帰り』『石川五右衛門の法事』昭和初期の日本(11/23終映)

❹ 「ナポリの恋」南イタリア(11/27終映)

❺「アントニーとクレオパトラ」古代ローマと古代エジプト(11/27終映)

 

そのほか、映画カツベン!プロモーション 弁士サミット

でも、澤登翠先生パートにて、琴音色の伴奏で参加をさせていただきました。

(11/12放映 めざましテレビにて、その一部は放映されました)

 

私は、幼稚園園長退職後、ラボだけでなく、リトミックや楽器関連のいろんな現場でいろんな方々にお会いしますが、

「無声映画」という言葉が今まで説明し辛いところがあったのですが、これからは、「カツベン!」の映画と言えば楽なのかなぁ〜と期待をしています。フリー楽士なので、お声がかかってこそなので、今後とも活躍できるように、精進したいと思っています。

貸切や個人レッスンの予約など、しばらくお休みしておりましたが、繁忙期がおわりましたので、ポツポツですが、ラボも通常業務に戻していきたいと思っています。

 

引き続き、応援と暖かい目をよろしくお願いいたします。

 

11/27(水) 18:30~

【第736回無声映画鑑賞会】
〜イタリア映画特集 史劇とディーヴァ〜
北とぴあドームホール

『アントニーとクレオパトラ』
弁士:澤登翠

『ナポリの恋(アッスンタ・スピーナ )』
弁士:山内菜々子

詳細、マツダ映画社HPにて