〜こちらの投稿は、契約している系列園での保育士研修のフォローアップのために掲載させていただいていますが、一般の本のホームページ読者の方も是非お読みくださいませ。2月中は、サンバ楽器は、各園を巡回しておりますが、3月には返ってきますので、「むらさきmusicラボ」での個別体験も可能です。カレンダーよりご予約ください。

 

つかみはクイズ 発達特色によって異なる対応

さて問題です。

Q:写真の中にブラジル国旗🇧🇷は、いくつあるでしょうか?

A:こたえ 5つ(国旗3点、タンボリンのヘッドがブラジル国旗柄、カシシがブラジル国旗模様に編み込んである)

本日の指導園での最初の「つかみ」はこんなクイズを仕込みました。

始まり方によって、その日の授業の進み方、くいつき方は異なります。

 

ただ、このような「こどもたちが授業に熱中したい動機をつくる」というのは、私の経験では、通常発達児童を中心とした場だと思っています。発達に特色を持っているこどもたちの場合には、環境をつくるのみとして、自ら興味を持つ場合にアシストする形など対応が異なります。通常発達の子たちは、このような「みんなで一緒にえっ〜〜!」と驚くような共通体験を設定することで、全体でひとつの知識を共有しやすくなるでしょう。

 

 

図鑑ネオ音楽の載っているのはどの楽器?

Q:アゴゴベルが3つずつあります。黒っぽい 赤、銀(ホーン角のような形状の金属が2個組みになっているベル)この中で、図鑑に載っているのはどれでしょうか?

A:銀色のピカピカ

こうゆう問題も幼児は大好き。

「幼児の入門サンバ」では、私は、パルチード・アルト(サンバのリズム)をこどもたちに習得させることは目的としていません。いつもの「クイズ」「間違え探し」のような観察力をつかう集中活動を「サンバというお題でやってみる」ことと、私と先生方とのデモ活動。そして、自由に音を鳴らす実験活動には時間をとります。

 

世界の2拍子の音楽を知る活動の中でのサンバ

リオデジャネイロのサンバカーニバルにあやかって、私の中でのサンバのシーズンは毎年2月。4つの保育園にそれぞれ楽器を巡回させるために、1月のプログラム時に、2月用の楽器を先に置かせていただいたり、2月のプログラムの最終園では、後日にラボまで楽器を配送していただいたりと大引越ような感じです。

サンバはとても奥深いものなので、「どこまでやるのか?」がとても難しいのだと思います。1日のうちの短いリトミックの時間内で、年齢別の発達に応じて、ちょっとだけ心に残る情報を与えて、トライする機会を与えるように誰もがついてこられるレベルの課題に抑えています。

サンバを取り上げている目的は、実は「2拍子」の体験と私は考えています。現在、小学校では「ヒップホップ」を想定した「ダンス」の過程を学習することになっていますが、リトミックの先生としては、そこはまずは2拍子なのではないのかなぁ〜と思うところもあります。「ポルカ」「スカ」「マーチ」など、「サンバ」とともに、世界のあちこちにある素敵なリズムにも出会ってほしいと思っています。

 

【空き缶楽器 ガンザ】の作り方

本日の研修むけには、園に戻られてからすぐに作れる「空き缶楽器」の作りかたと、その演奏方法についてご紹介しました。

材料:スチール缶(コーヒー飲料、甘酒、野菜ジュースなどの硬い素材、アルミ缶でない方です。よく乾燥させて、プルタップはそのままで大丈夫です。)

蓋にする厚紙(お菓子箱の厚紙など少し撥水コートのある厚紙が良いですね。紅茶パックの箱も良いです。ポッキーなどだとちょっと薄くて難しいです。楽器づくり講座のたびに、細かく紙の厚さの話になります。いろんな紙に接しているうちに、厚さ、コーティングなどに敏感になってきますので、いろいろと情報交換をしていきたいとおもっています。

ビニールテープ(実演では、マスキングテープを使用しましたが、ひっぱりながらテンションをかけて貼るという活動では、ビニールテープの方がわかりやすく製作できるでしょう。)貼る順番は、研修時にお伝えしましたので、個別に参加時にご質問ください。

ポイント:左右対称 中身の量によって、音程がかわっていくことに気づく。

奏法:逆上がりの逆手に持ちます。4つうちの4番目にアクセントがつきます。「しまうま」の「ま」です。

 

【うるさい の処理】

好き勝手にそれぞれが鳴らし出すと「うるさい」ことになってしまいます。「うるさい」からいかに音楽として成立するリズムになっていくのか?そこは時間がかかるのし、魔法の言葉があるわけではありません。

ひとつだけはっきりしているのは、

「うるさ〜い」といって耳を塞いで叫んでいる人が、一番、うるさいことです。

注意事項や、その時に目的としていることを伝える時のために、全員が話が聞ける状態になる習慣をその園が持っているのか?は、最も大事なことです。基礎がなければ、私のような月に1回だけ指導に行く身としては、こどもの前にたつことさえできない場合もあります。

 

【3月の予告】

3園では、「リズムクエスト」様々な楽器を置いた楽器の遊園地のような環境設定をこどもたち自身で設営から行います。各園ともゼロ歳児さんも参加を期待している楽しいプログラムです。系列園へは参加申し込みメールが後日配信されます。

1園では、バグパイプ奏者 近藤治夫さんとともに「図鑑ネオ」に載ってる楽器 古楽器&バグパイプ篇を予定しています。