昨年12月から月1回、定期で保育園リトミック(毎回3グループ)行っています。前回は、年少〜年長学年ごとのグループだったのですが、1月は、3つのテーマごとに保育園さんの方でメンバー編成をしていただき、その一つは、女子限定で「舞踏会」テーマでと予告をしていました。

人数が17名だったので、ラボにあったもの、既製品のチュールスカートだけでは足りなくて、今週はストックや余り物の布や古着をリメイクしたものなど9枚をミシンで縫って準備しました。どの布も、私の審美眼にかなった布ですので、自信を持って子供たちの前に出せるものです。

そして、当日。保育園に到着すると、熱烈歓迎!

「あ、まり先生が来た!」

なんと!保育園の先生方は、舞踏会に参加する女子全員にティアラ製作をしてくださっていました。スカートについては、保育の中で、異なるものを選ばせたり、貸し与えることについては、高度な保育技術が必要なため、現場では全員が同じクオリティになることを優先して、安い不織布やビニール袋で全員を公平にすることも多いと思います。

私も幼稚園時代には、楽器の鈴を選ばせること一つにしても、「赤い鈴が良かった」「仲良しのお友達と同じのが良かった」と駄々をこねることから全体の進行がうまく進まないことがよくありました。

ラボでは、「カシシ」の使用に親しむことで「いろんなもの、全部違うことが当たり前」を最初に打ち出し、たくさんの中からうまく選ぶこと、そして、選べなかった時に待てることをたくさんの機会の中から学ばせています。

一番、育みの中でやってはいけないのは、そういった学びの機会を奪うことなので、ここで「全員が同じ配給品にワンポイント」でない経験のチャンスは多く設けたいところです。こちらでは、保育園との連携も信頼を置いているので、予め用意したスカートをどう与えるかについては、園にご協力をお願いすることにしていました。結果、とてもスムーズに、家から保育園でも許される範囲のブラウスにスカート風レースがついたものを着用して登園された子も何人かいたこともあって、お味噌で参加していた2歳児クラスの子たちの分までスカートは行き渡ることができました。これは、本当に保育園様に感謝です。

1)オープニング  使用楽曲に合わせて、私がミュージカル風にプレゼンを行います。「ようこそ!舞踏会へ!」というニュアンスです。ここで、保育園という場所を忘れて、スッと魔法にかかりります。

2)プリンセスの所作 お辞儀、横歩き、歩く時の手のフワフワなど もう1回あったら、ものを取ることもやれば良かったです。

3)手を繋いでサークルダンス 幼児にワルツはちょっとハードルが高いので、そのニュアンスを持ったサークルダンスを考えました。お花のモチーフをグループと個人でもとり入れました。

4)課題曲 名称は伏せますが、ディズニープリンセスラインから外したものです。ラプンツェルマニアなど、いろんなプリンセスマニアのお嬢様たちを経験してきていますので、ここは誰もが自分だけのプリンセスになれるようにしてみました。

5)アクセント プリンセスの高笑い「オホホホ」と、共通の事件として、「ある日、巨大なゼリーがぼよんとあってびっくりいたしましたの」というトピックスを挟んでいます。

 

結果、どこからもマウンティングのない、人生で初、そして、子供たちにとって一生忘れられない「舞踏会」ができたことと思います。印象的だった保育士の先生方の幸せそうな笑顔。私も楽しかったです。

お給食も美味しくご馳走になりました。

ラボのレッスンでは、ミシン仕事をしていたついでに、みんなそれぞれぬってつくりたいものをお手伝いしています。ティラノサウルスを作った子、イメージで猫の衣装も着て空想を膨らませていました。私がミシン縫いしたところを頑張ってひっくり返し作業してくれたパパさん、グッドジョブ!

保護者のいない園での集団保育の中でのリトミック、保護者が見守る中でのラボでのリトミック、それぞれ意義があり、できることにはそれぞれ振り幅がはっきりしていて、どっちの優もつけがたいですが、私はどちらも指導者側のパーソナリティだと思っています。

保育園指導は、4月からもう1園増えて、今、それぞれの1年の見通し「年間カリキュラム」を作成しているところです。リトミックは、素晴らしいものであることは大前提なのですが、あまり効能ばかりを強調してしまうと、保護者報告や、園児募集のキャッチフレーズとしては良いけれど、肝心の子供たちの心に響くかどうか?に心を配る余裕が生まれません。

ベテランっぽいことを言ってしまうと、子どもたち自身が「リトミック楽しみ」「あと何回寝たらリトミック?」と大人たちに尋ねてくれることが、一番尊いことだと思っています。究極的には、リトミックは「時間と空間」の芸術なので、その時間内で音楽で最高の思い出をその都度作ってあげられたらなぁ〜と思っています。

保育士さんとのセッション後の振り返りにて、次回のメインテーマとレジュメも出来上がりました。ラボでも、シンクロできるステージでは反映できたらと思っています。