教えること、チューニングの耳を貸すこと、一緒につくること、相談にのること、場所とモノと智慧を提供することetc 色々なご要望にお応えしてきました。これらは幼稚園園長時代には、名前のついていなかった業務だったけれど、ラボとしてひとり立ちしたことで、さまざまなお声がけをいただきました。こちらのページは、その品揃えの記録です。
【知りたい!教養講座】
1)まるっと楽典 中学生むけは試験範囲のみのテスト対策として。ママ向けは、基礎の基礎から、こどもたちのサポートに必須な「音楽の常識」についての理解を深める講座です。「♯や♭を描く場所」「五度圏」「近親調」などの基本をまる暗記をする教え方ではない、「理由」を筋立ててご案内していっています。
2)まるっと音楽史 YouTubeやサブスクの時代になって、クラシック音楽が身近になったけれど、情報量が多いだけに、歴史と作曲家、作品のとの紐付けをする解説のリクエストがあり、プロジェクターでイメージ画像を投影しながら、CD音源ではなくシンセサイザー音色で、生演奏で説明しながらすすめる試みを始めました。45分間で、原始時代から、ドビュッシーまでを弾き語りをした実績があります。(外部講座)
3)動きと音楽 ピアノの先生をしている方からの要望が多いコンテンツです。中世ヨーロッパの「パヴァーヌ」やバッハなど多くの作曲家が手がけた「メヌエット」は、もともと舞曲なので決まったステップもあります。また、1920〜30年代のアメリカ音楽は、YouTubeなどでもたくさんのダンスシーンが記録されています。ピアノの演奏方法として、シャッフルやスゥイングのコツなどについても生演奏のサンプルを交えてご紹介させていただきます。
【体験したい】
1)リトミック ダルクローズリトミック基礎の基礎 幼児向けのリトミックを教えることばかりに気を取られて、自分自身のリトミック的な所作などがおきざりにされていませんか?美しく歩く、スキップとギャロップの違いなど、年齢によって成熟したリトミックの動きをこどもたちへの手本として示していきたいですね。そして、ダルクローズのリトミックでは、ステップとともに、拍子によって、大きく手を動かす「指揮」もあります。手と足をバラバラに動かすスキルのひとつとして、まだ体験していない人には是非おすすめです。
2)耳を育てるソルフェージュ プロフィールにも書いていますが、私は幼少時に絶対音感の訓練のひとつ、「佐々木基之」先生のメソッドの「分離唱」を「即興演奏のレッスン」とともに、ピアノのレッスンのたびに施していただいていました。ソルフェージュで音がわかること、記すこと、初見で読むことももちろん大切ですが、私の中では、「音」には、楽音だけではなく、いろんな自然音にもチューニングを感じる世界があります。音の認識と、即興でそれを表すことは、対になっている感覚があります。音の訓練のあと、「今日の雨をピアノで弾いてみて」と言われる経験を積んでいくと、自然と雨の音を耳で観察する習慣がついてきます。ラボでは、初めての方には、ブラジルの振る楽器「カシシ」の優しい音色の「高」「低」を聞き分けること。グランドピアノ(G7)でペダルを踏みながら低音を弾いて、その他の弦の振動を感じてもらう。倍音を知るなどの活動から、耳を重点におくソルフェージュを行なっています。
3)即興演奏の仕組みを知る 他所の即興演奏のやり方を教える場で感じることは、「こんなお題があります。やってみましょう」という即実践スタイルが多いことです。すでにピアニストとして活躍をされているなど、もともとの音楽スタイルの引き出しが潤沢な方なら価値はあると思うのですが、ラボにいらっしゃる「こどもの目線」から出発された方や、「総合藝術(リベラルアート)」を追求したい方にむけては、ピアノという楽器に拘らず、会話でも発想でも即興的に応えていくことの仕組みについて、たくさんのサンプルに触れることをファーストステップとするということが、ラボでのこだわりです。まずは、私にさまざまなお題を出していただき、さまざまなシチュエーションでの即興的な応え方(演奏)を体験していただくと、だんだんとその仕組みや、色やデザインなど視覚からの情報を音に変換する感覚と、それぞれ正解がないこと。イコール、失敗はないことで安心感を提供してから、実践にすすめていくつもりです。継続している外部講習では、レストランやカフェのメニューを持参していただいて、私が弾いたものと、ご自身がイメージしたものが「マッチしているか?」ということからスタートさせていただいています。
即興は、作曲したものを暗譜して演奏することではありません。目で見たこと、感情などを言葉で言うように、同じ反射神経で、音楽にしていくものです。音楽にした瞬間に手放すと同時に、目では次の情報処理をしているために、自分の即興演奏を記憶していない人が多いのは、使っている脳のスキルが異なるからだと思っています。自分の即興演奏を録音したものを記憶して、再現することは可能ですが、それは、即興ではありません。即興は、時間の藝術、その場と、共有している人たち限定の共感だと私は、思っています。
継続している外部講習では、ご自身の手芸作品などを持ち込まれて、「この作品を音楽にしてほしい」と録音をされる方もいます。場を共有されている方々も、音楽を聴いたあとに自然とその作品についてもさまざまな着眼点を話してくださいますし、私も弾く前に、たくさんの質問をさせていただきます。自分の作品でも気づかなかったことがたくさん出てくるので、本当に良い思い出になると評判のひとときです。
4)サウンドスケープ体験 レインスティックや、木の実のロープラットルを使った自然音を楽器で再現するプログラムとして、公共図書館などで実績があります。
5)リズムクエスト 毎年、保育園巡回指導や、公民館シルバーリトミック活動でも実施をしている移動音楽遊園地のような大規模な楽器体験の場のプログラムです。室内用のジャングルジム、鉄棒、飛び箱などを使用させていただいて、環境設定をしていきます。
6)プレイバルーン道場 幼稚園の運動会でお馴染みの大きな丸いパラシュート生地布を音楽にあわせて、大人数で動かすリトミック要素が多めの活動プログラムとして、こどもイベントなどで多数の実績があります。
【プロミュージシャン向け】
1)学校で習う音楽理論 習わない音楽小噺 教育要領に入っている五度圏、調性などについてを中心とした日本の公教育での音楽理論。そして、「ト音記号」を「Gクレフ」と呼ぶ海外での音楽ルールでは、その書き順さえも諸説あり、わざわざ点線をなぞってト音記号の書き順を覚える日本の音楽科目との対比も感じていただいています。合間合間に、音楽室の肖像で馴染みのある大作曲家たちの小噺などもはさみつつ、深掘りをしていきたいと思っています。クラシック音楽の中でのルール、常識、様式は、ポップスや商業音楽、トラックメーカーの方にも知っておいてほしいことが意外とあります。例えば、1920年代のアメリカ音楽のラグタイムは、左手はマーチをスライドピアノという奏法で、2拍子を崩さずに進行しますが、右手はシンコペーションで、拍を喰うような場面が小気味良い音楽なのですが、最近よく耳にする動画サイトの「オリジナル音源」や、街角で流れるBGM、安価な楽譜などでは、「ラグタイム風」「エンターティナー風」という具合に、全てがシャッフル、スウィングされていることもあるようです。
ラボでは、「ラグタイム」の少し前の「フォックストロット」のステップを体験してもらって、「拍を喰う」ということが、人間の重力に関わっていることをご紹介します。パソコンの打ち込みのみで表現された「音」との違いを認識することで、また新しい音楽のひらめきを生み出される方が多いです。
楽器の進化、変化も知っておかれると良いと思います。トリル(装飾音)が生まれた時代的な必然など、ピアノを独学で習得された方などには、とても新鮮に感じられた様子でした。元幼稚園園長だったキャラクターもあるのか、私に対しては皆さん「知らないこと」を引け目に感じずに、かえって私に教えてくださるような雰囲気で時間を共有させていただいています。
2)企業案件などのマーケティング、リサーチなどのご相談 例えば、こどもの年齢による発達で、「スキップは3歳だと何割くらいの子ができるのか?」「言い回しで、幼児に伝わりやすいことば選び」「2歳児がジャンプをするBPM」などの課題をお手伝いした実績があります。
3)プレゼン資料の書き方などのバックアップ 教育施設での予算を獲得する際に必須な「ねらい」など定め方について、丁寧にヒアリングをしながらお手伝いをいたします。ただ、良い音楽を届けたいだけでは、授業として成立しない場合もあるので、「目的」「ねらい」の概念は、とても重要です。
【ピアノ講師の方むけ】現在も1年近く、月2回のペースで継続されている先生のケースをご紹介します。
1.ラボにある民族楽器などのコレクションを1回にごとに棚単位でご紹介をしていきました。パンデイロなど、レッスンを使用した楽器は貸し出しをしました。(楽器のレンタルについては、次のレッスン日が決まっている月謝制の方のみの特典となっています。)
2.「マレット」「バケッタ」(バチ)「ビーター」(金属の棒)の件の後、ご自身でもマレットを作っていただきました。
3.シェケレづくり(ひょうたん)とビーズ、糸を使います。
4.シェーカーづくり 紙箱でBoxシェーカー、空き缶でブラジルのガンザを作りました。
5.リトミックプラスティックアニメ(動的造形)カノンのメロディを二人で動きました。
6.無声映画をテーマに動きと音の関係についての体験メニュー(1920年代のアメリカ音楽の特徴、シンコペーションについて)
7.電子楽器(キーボード)の音色に入っている「電気ピアノ(エレピ)」「電子ピアノ」「オルガン音色」の名前と特色の説明。シンセサイザー、アンプを貸し出し
以下は、これから予定、ウィッシュリストにあるものです。サンバ体験/アフリカンドラムセッション/メヌエットを踊ろう/即興演奏の仕組みを知ろう〜
【リトミック、又は音楽指導者養成コース 一般】こちらも現在も継続中の方の例 オンラインでのコンサルティングを経て、就業後はオンラインレッスンで月1回の月謝制で継続中の方の例をご紹介しますね。
1.就業前 準備期間 年間カリキュラムを制作することのサポート 幼児の年齢ごとのねらいにマッチしている内容かをサポートしました。カリキュラムが完成するまでは、月額のコンサルティングの月謝制としていたので、質疑応答のメールには、回数制限を設けずに、資料はグーグルクラスルームに保存をしています。
2.就業後は、ご自身の指導計画を先どりする形でのオンラインレッスンと用具や楽器のレンタルを利用していただくとともに、数ヶ月ごとに、オリジナルCDや、手作りのマレットや、リボン教具などをリターンとして進呈しています。
【リトミック指導者養成コース 契約会社在籍者】(株)こどもの森社に所属の保育士の方は、月1回の定例のリトミック研修が企業負担で無料受講が可能です。
【つくりたい】
・オリジナル楽器実験室 企業案件(渋谷ズンチャカ)で3年間継続をした自分だけのオリジナル楽器をつくる材料、素材をビュッフェ形式にしたもの
その他、シェケレ、カシシ、ウォッシュボード、ペットボトルラットルなど、たくさんの手作り楽器講座のコンテンツがあります。