春爛漫ニコニコ大会2020 第740回無声映画観賞会 後記

(写真は、マツダ映画社さまのツイッターよりお借りしました)

万全の体制の中、安全にご来場いただけた方々、サポートをしてくださった共催のホール関係者の皆様、

マツダ映画社の皆様に深く感謝しつつ、活動写真弁士 澤登翠先生他のみなさまの伴奏の大役を無事に務めてまいりました。

向かって左の飛沫防止シールドの中に、澤登翠先生。

私は、右手にうすぼんやりとした灯のようにキーボードが光っているところに様子が感じとれます。

大きなスクリーンにフィルム上映。映写機がくるくる廻る音に支えられての演奏は、本当に楽しいです。

会場の古石場文化センターのホームページの冒頭に飾られた当イベントの告知。

文化芸術が死なずに息づき、脈を打っているようで、涙がでそうでした。

延期、再延期となり、チラシも3回、刷っていただきました。

同じ4作品を年末から準備していたので、ほぼ半年間、演奏技術を落とさないように練習を維持したいと思いつつ、

4、5月は、コロナ禍の中、ラボのzoomレッスンの体制を整えるのに必死で、夜に練習時間が取れずに、

演奏に必要な筋肉が落ちてしまったのですが、後半にたんぱく質強化で復活し、再びスラップスティックが弾けるようになりました。

無声映画時代のアメリカらしい音楽といえば「スコット・ジョプリン」の曲が浮かびますが、映画「スコット・ジョプリン」の情景では、たびたび2台のピアノを差し向かいにした「バトル」の場面があります。鍵盤も重さも軽く、闘うのに適したコンディショニングを施されているものの、ラグタイムをスライド弾きするには、それ相応のマッスルがやっぱり必要なんだろうなぁ〜、と思いを馳せています。

映画「カツベン!」の1シーンで、主人公(成田凌さんの役どころ)で、いろんなお宝のフィルムが集められている缶を指して、

「これで、ニコニコ大会できますやん!」

というワードがでてきました。「ニコニコ大会」は、毎年、無声映画観賞会でもおなじみですが、喜劇ばかりをセレクトした娯楽プログラムのことだと思っています。今回のプログラムでは、ほぼ同時代のアメリカを中心としたものでした。(作品内で、原始時代、ローマ時代の描写あり)

ラグタイム、フォックストロット、ブギ、ブルース、スウィング…。Etc。

これらのモチーフが、作品が変わった時に重ならないように、最新の注意を払うために、大きな一覧表を作ったことも、

本当に良い思い出です。

たくさんの演目を一度に弾くことはあっても、和洋が混ざることが多いので、「ニコニコ大会」は、本当に良い経験になりました。このようなチャンスを与えていただいたこと、本当に感謝しています。

次回の無声映画伴奏は、9/6 北とぴあ ドームホール 話芸研究会・蛙の会での伴奏です。今年は、和物、しかもスタンダードが多いので、またまた私にとっては挑戦になりますが、しっかりと準備をして務めたいと思っています。引き続き、応援をよろしくお願いいたします。

7月14日(火曜)午後6時30分開演 (午後6時開場・終映予定8時50分)

マツダ映画社 ホームページ

第740回無声映画鑑賞会 再延期のお知らせ

新型コロナウィルス感染症拡大防止の為、延期致しました第740回無声映画鑑賞会ですが、当初6月10日(水)に延期公演を開催する旨を発表させて頂いておりましたが、会場となる江東区古石場文化センター(現在休館中)の再開が遅れております為、開催日を7月14日(火)に再度、変更させていただくことに致しました。
再々の変更で誠に申し訳ございませんが、今般の状況を鑑みご理解頂けます様お願い申し上げます。
尚、延期いたします第740回無声映画鑑賞会は、2020年3月開催の公演扱いといたしますので、2020年3月時点で有効な会員券をご使用頂ける措置を取らせて頂きますので、開催日まで3月以降に期限切れの会員券も保管して頂けます様お願い申し上げます。
また、開催に際しましては、出来得る限りの新型コロナウィルス感染症拡大防止対策を講じて、お客様が安心して楽しんで頂ける公演のなるよう努力する所存です。
再々変更をお詫び申し上げますとともに7月14日(火)の御来場を心よりお待ち申し上げます。

無声映画鑑賞会事務局

マツダ映画社ツイッターより延期のお知らせ

年末にオファーを頂戴してから長い年月をかけて、音楽時代交渉、デキシーランドジャズ、ハーレムスライドピアノの研究のため、十数年ぶりに東京ディズニーランドにも足を運び、大道芸や、ストリートパフォーマンス演奏などで、無声映画時代のサウンドを吸収するセルフ取材も行いました。複数作品の同時上映は、多い時には、10本以上担当させていただくこともあるものの、和洋や古今東西を織り交ぜてのプログラムなので、音楽が重複する心配は感じたことがなかったのですが、今回は、映画「カツベン!」でも成田凌さんの台詞で登場した「ニコニコ大会」ですので、アメリカの1920年あたりの時代背景に集中しており、音とリズムの引き出しに、学生時代に受講した3日間連続でフォークダンス、歴史的舞踏を踊り通した講習を思い出したりしてしていました。

フォックストロットも踊れる楽士が、ラグタイム、デキシー、チャールストンなどの往年のリズムとグルーヴとクラシック名曲を織り混ぜて、弁士の説明を盛りあげます。

[春爛漫‼ ニコニコ大会2020]

3月29日(日曜)午後2時開演 (午後1時30分開場・終映予定4時20分)

6月10日(水曜)午後18:30開演(午後18:00開場、終映像予定20:50)

7月14日(火曜)午後6時30分開演 (午後6時開場・終映予定8時50分)

『キートンの滑稽恋愛三代記』(15:10~)
1923年 米・メトロ=キートンプロ作品 (64分)

監督/バスター・キートン、エディ・クライン

出演/バスター・キートン、マーガレット・リーヒー、ウォーレス・ビアリー

弁士/澤登 翠

『チャップリンの勇敢』(14:35~)
1917年 米・ミューチュアル社作品 (22分)

監督・主演/チャールズ・チャップリン

出演/エドナ・パーヴィアンス、エリック・キャンベル

弁士/山城秀之

『爆進ラリー』(14:15~)
製作年等詳細不明作品 (20分)

監督・主演/ラリー・シモン

弁士/山城秀之

『極楽二人組 経師屋の巻』(14:00~)
1925年 米・カンバーランドプロ作品 (9分)

監督/ウォード・ヘイズ

出演/オリヴァー・ハーディ、ボビー・レイ

弁士/樗澤賢一

キーボード演奏:坂本真理

会場/

江東区 古石場文化センター
江東区古石場2-13-2 電話 03-5620-0224
(東京メトロ東西線「門前仲町駅」2番出口より徒歩10分)

料金/
一般2000円 学生1600円 前売、電話&E-mail予約1500円
子供(中学生以下)1000円 会員優待券1000円
電話&E-mail予約は公演前日の午後6時まで受け付けます。
(但し、規定枚数に達した場合はその時点で受付を終了致します。)

■予約・お問合せ
無声映画鑑賞会事務局
電話 03-3605-9981 (受付時間 平日の午前10時~午後6時)
FAX 03-3605-9982
E-mail: katsuben@matsudafilm.com