2021年9月1日 スタート!4週連続講座の振り返り、フォローアップのページです。

本日の講座テキスト

講座に参加された皆様、聴覚だけではなく触覚、視覚などをフル稼働させて、「自分で自分の機嫌をとる」リトミック、お楽しみいただけたでしょうか?

楽器の名前やリトミックとしての学びの意図などをこちらでご確認いただいて、また来週への意欲、励みにしていただけたら幸いです。

また、「むらさきmusicラボ」を日頃から応援してくださる皆様、講座に興味を持っていただいている皆様、かつて他場所での「リズムクエスト」に参加をしてくださったリピーターの皆様などにおかれましては、Web上ではありますが、「リズムクエスト」を疑似体験していただければ幸いです。

【プログラム名 リズムクエスト】

過去のリズムクエストについては、本HPアーカイブをご参照ください。

「リズムクエスト」の初回は、2012年に師匠の「小澤敏也 故人 パーカッショニスト 」と、教える人→学ぶ人の垣根を取り去り、ロールプレイングゲームのように「リトミックを体験すればするほど強くなれる、レベルがあがる」というイメージで名付けたものです。

*初回の「リズムクエスト」は、YouTubeでもご覧いただけます。(東日本大震災チャリティ でんでらキャラバンの記録の一部 2012年10月)

リズムクエストをリードしている私の気持ちとしては、受講されている皆さんが「よく理解したかな?できるようになったかな?」というよりも、「強くなったかな?」と思っていることを、感じていただけでしょうか?

【リズムクエストマスターの楽器でしゃべる自己紹介】

1)アフリカの干瓢カリンバ

2)アフリカのトーキングドラム(ターマ)

3)ブラジルのタンバリン パンデイロ

〜リズムクエストでの開口一番は、長々とした説明ではなく、いつも楽器でおしゃべりするような時間を設けています。外国語を習得する際の「○語のシャワー」のように、まずは耳を慣らすこと、体験をしてもらう時間です。短い時間の中に、

「あ、この太鼓がしゃべっていること、ほんとにそう聞こえた〜〜!」

など、お一人ずつにいろんな気づきがあって、「強く」なれたのではないでしょうか?

4)リズムクエストのカリンバブリッジ

ぶら下がり部分(金属)

・カウベル(牛の首輪についているようなもの)

・ブラジルのアゴゴベル (シルバー)

・アフリカのアゴゴベル (黒)

・トライアングル

上段のミニ太鼓(旅先などでちょっとずつ買い集めたものです。左から中国製、和太鼓の一種、ミニジェンベ(インドネシア 製)、メキシコのお祭り太鼓、シンガポールのお土産品、インドのでんでん太鼓、モロッコのミニ太鼓、ミニジェンベ(生産国不明)

5)お箸マレット

お箸の先に、ゴム風船や輪ゴム、スーパーボールなどいろんな素材で、楽器を「叩くもの」を手作りしています。

いろんな楽器に目がいくことが多いですが、叩く「マレット」の素材にもよっても音は多彩に変化します。幼稚園園長時代、楽器を公にベルマークや記念品など入手する機会があり、打楽器の場合はマレットやバチがおまけとして付属しています。付属しているくらいなので、もちろん一番適した素材、マッチングなわけなのですが、保育下で使用すると、折れたり破損したりすることがあります。こどもでも持ちやすい軽い素材で、いろんなものを作ると保育士さんたちに好評で、研修でもプレゼントすることことが多いです。軽くて扱いやすいということは、こどもだけではなく、シニア層にも都合が良いことかもしれませんね。

大きな太鼓、成り立ちを説明するための太鼓たち(奥から)

6)チンバウ(ブラジル)

7)タンタンへボロ(ブラジル)

8)ジェンベ(ギニア)の枠に紙袋を貼ったオリジナル太鼓

9)アタバキ(ブラジル)

10)サバール(セネガル)

一本の木をくり抜いて、たった1個の太鼓をつくるものや、樽のように木片を組み合わせて職人が流れ作業で生産化したもの。会社、工場で圧縮成型された製品。太鼓にも、歴史を感じますね!

11)手作りズンチャカ楽器 空き缶やペットボトル、殺虫剤の缶などで見た目にもワクワクする楽器をつくっています。大きな太鼓のように、ひとつの木、一匹からひとつしかとれない背中の大きな皮をつかった貴重な太鼓とも仲良くなってほしいけれど、気分にあわせてズンチャカとかき鳴らせる楽器も良いですよね。洋服のように、TPOにあわせて楽器も選ぶ自由があると、もっともっと豊かになれると思っています。

ズンチャカについて

12)カシシ ブラジルの振る楽器です。マラカスやシェーカーのように使います。

私のリトミックでは、2個持ちでステップをしています。ピアノのようにわかりやすい音程がないものの中にも高い音、低い音を感じることを楽しんでほしいと思っています。

13)デパートの紙袋太鼓 紙の素材、含有水分量によって音が異なります。紙を貼る作業工程よりも、エコな世の中なので、むしろ紙袋をゲットすることの方が難しいのですが、その話はまた次回…。

14)次週の予告コーナー

手作り創作楽器のサンプル展示です。

「オリジナル楽器実験室」のワークショップでは、日用品、廃材、100円均一グッズなどをクライアント様の協賛予算や、参加費でまかなえるように予算をやりくりしてパーツの使用制限を設けています。

今回の「市民大学講座」では、様々な手工芸の講座も受講されている皆さんのスキルから、テーマも素材もパーツもご自身で用意、調達をしていただいて、足りないところ、技術的なサポートをしてみようと公民館さまと話し合いを重ねてきました。

そんな思いを胸に、予算を度外視して、自分だけの「宝物」をつくってみよう!と思ったらこんな作品が生まれました。バイオリンのように見えるのは、「トルコの時計」(でんでらキャラバンのチャリティで競り落としたもの)ピアニカの鍵盤のように見えるものは、紙で印刷した「エアピアニカ」です。これは、こどもたちにとても人気な「エア」です。大人がやるには、ちょっとした勇気と演技力が必要な分、確実に笑がとれることでしょう!

15)ガイダンスコーナー

ここのところの感染状況を鑑みると、4週連続、無事に遂行できなかったり、途中で延期などのハプニングが起こる可能性もあると考えて、テキストを4回講座分を事前配布して、全体の見通しをあらかじめガイダンスさせていただきました。

持参したのは、MacBookAirのみで、プロジェクター、USB-CとHDMIのアダプター、もちろんセッティングも公民館様にお世話になりました!プロジェクター投影したものと、お手元のテキストを照らしあわせて、さらにこちらのWeb上でも追記を購読していただいています。もうかなりレベルがあがって強くなられているのではないでしょうか?

16)リズム積み木

リトミック的な音符の時価の考え方を説明するのにかかせない積み木です。

その上で、拍子の1泊目を自由にセレクトした楽器で、ステップしながら体感していただきました。

17)ボール

ジャグリングのお手玉ボール(重量があり落ちてくるスピードの早いシルク・ド・ソレイユ製品)、インドネシア のセパタクローボール、犬のあそび用ボール、ハンドボールなどいろんな種類のボール

前項で「小節内」のことを体感した後は、「拍」についての理解を深めるアクティビティをボールを使用して行いました。

付け加えて、より大きな単位である「フレーズ」についても説明させていただきました。

18)プレイバルーン

パラシュート生地の丸い布を使って、様々なアクティビティを行いました。

19)ライトイルミネーション

電動式のミラーボールや、手品など、イリュージョンの要素を取り入れながら、本日の皆様の「レベルアップ」の感想などを共有する時間を持ちました。

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たくさんの楽器を車に積んで準備をしたけれど…。

とどのつまり、結局、皆さんに一番喜んでいただけたのは、休憩時間に自由に太鼓や楽器を演奏していただく際に、リクエストに応じて、ピアノでその伴奏を私が弾いたことだったのではないのか???

と、帰宅して、ラボに楽器を戻した後のぼんやりと休憩している時間に思った次第です。

 

学校公演に伺った時にも、メンバーと離れて生徒さんたちからのリクエストに応じて、アニメの曲などをその場で適当に弾いたりすることがあるのですが、あっという間にピアノのまわりに人が集まってきてしまいます。

幼稚園時代も、現在、定期的にお伺いしている保育園3園でも、リクエストタイムは大人気。ピアノの演奏を欲しているというよりも、自分だけのリクエストを叶えてもらったことを、年齢を問わず、誰でも嬉しく感じていただくのだと受け止めています。

だったら、楽器を大量に持っていく意味は何なのかなぁ〜と思うのだけれども、いろんな楽器に親しめるような胸躍る環境があって、心を解放されているからこそ、リクエストも気楽に発言できる雰囲気が生まれたのかもしれませんね。

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次回予告『オリジナル楽器実験室』

3年にわたって「オリジナル楽器実験室」として参加させていただいた「渋谷ズンチャカ」は、今年はオンライ開催に変更されているそうです。音楽を演奏することには、上手になること、人前に立つこと、評価を得ることなど、考えてみればたくさんのハードルがあります。「ズンチャカ」の精神の素敵な一面は、技術がなくても、気持ちだけでも「ズンチャカ」と音をかきならなしてみたい!という気持ちを叶えることにも、大きな意味があるということです。

「オリジナル楽器実験室」は、楽器を作る、所蔵するという目的のほか、素材の性質を知ったり、実験し、試行錯誤をしていこう!という結果だけではない、心地の良い空間づくりをイメージしています。

講座中にお話ししたように、以下のどのようなスタンスでも参加OKです。つまり、自分でつくっても、手伝ってもらっても、全部つくってもらってもOKという自由、フリーダムなプランとなっています。

その1 ウォッシュボードをつくる。基盤(ボード、すのこ、網など)と、パーツ(鈴、王冠など)を組み合わせてつくる。参考例 むらさきmusicラボの生徒作品  

*材料は、ご自身でご用意ください。途中まで作られてもOKです。

その2 シェイカー、マラカス をつくる

*入れ物やビーズなどをご自身で探されるのも楽しいと思います。時間のない方、アイディアが思いうかがばない場合には、提供いたします。

その3 お箸マレットをまり先生につくってもらう

手作業に支障がある方など、どうしても工作作業ができない場合のお助けサービスとして、その場合には1個だけお箸マレットをつくってさしあげることも考えています。

*その1、その2に該当されない方限定です。メインの材料を自前で調達された場合、製作する個数制限はありませんが、公平性の理由から、こちらで準備した材料のコンテンツを複数ご利用されることは、ご遠慮ください。

*感染防止のため、はさみ、マーカーなどの基本文房具はご持参ください。釘、ビス、ボンド、電動工具など、ご家庭で難しいものは、私が準備をしています。

 

〜世界にひとつだけしかない、自分だけの宝物の楽器をつくって、リトミックをもっともっと楽しみたいと思います。〜

〜製作には、個人差があると思います。余剰の時間が発生した場合、3回目のコンテンツ「まるっと音楽史」を先行上演いたします。〜

 

次回も、感染防止に配慮しつつ、安全に講座運営をしていくつもりです。お楽しみに!