小学生むけの作曲プログラムの、年間カリキュラムを作成しました。

長文なのですが、
作曲、音を生み出すことの喜びと、
音楽にかかせないコミュニケーション力について、書いてみたいと思います。

まずは、作曲について。
夏休み自由研究としての取り組みを終えて、
聴音やソルフェージュなどの基礎力を整えることも含め、
期日が決まっている夏休みむけのためのものではなく、
じっくり、納得できるまでの、ラボ(研究)というスタンスをイメージしています。

私が、音楽一家の中で、ピアノが遊び道具として育つなかで、遊びとしてやっていたこと。
音大進学を視野にいれた小学5年生のときに、音大卒業まで師事した「藤原弘枝」先生のしてくださった即興演奏や音感教育のことにも、園長職を辞した今、新しい人生の目標である「音楽家としての後進の指導」に盛り込みたいと思っています。

最初にお断りしておきたいのは、「移動ド」と「固定ド」の様々な意見交換の中での、私の場合立ち位置。言い方を変えると、「絶対音感」「相対音感」には、いろんな論議がありますが、私は、「耳を開く」の佐々木基之先生の孫弟子という認識で、特に、「分離唱」の訓練を小学生時代に受けることで、幼い頃から持ち合わせた絶対音感を活かす術を得たことは、私の音楽人生には、かかせないと思っています。

同時に、私の生徒さんが、もし、将来、音楽のプロとして、もしくは、海外のミュージシャンとの共演、研鑽を見据えると、音名をドイツ語で頭に入れることも、早ければ、早いほど良いと思っています。私は、小5から、藤原門下で、ドイツ音名で教育していただきましたが、音楽高校の仲間の中には、高校入学時に、ドイツ音名を覚えなおすに苦労した人もいたようです。
「ファのシャープ」というよりも、「フィス」とドイツ音名で言ったほうが、合理的とも思います。

「ハ長調」などのイロハニホヘトは、日本以外では、通用しないし、コードネームを理解するには、英語のABC表記も合理的です。これも、合わせて、少なくとも、そうゆう世界があることを最初に伝えようと思っています。

楽典については、いろんな本もでているし、教え方もあるでしょうが、今は、パソコンで検索もできるので、調性についての丸覚えの早見表(いわゆるトニイホロヘハ)を最初にテキストとしてお渡しして、そこだけ必要なときに見返していくうちに、身についていくと思います。

誤解と思うのは、「作曲」という作業は、ピアノがある程度できるようになった次のセクションとして、上級者コンテンツと思われているということです。

ピアノができるように待っていたら、心にせっかく湧きかけているメロディを表現することが恥ずかしくなくなるリミット年齢を越してしまうかもしれません。

記譜方法がわからなければ、指導者やプロデューサーが手伝えば良いと思っています。それよりも、「表現する楽しさ」と自分の作品をたくさん増やして、大人になって、自分の作品に手直しをするのも、良いことと思います。

理想をいえば、思春期に入る前に、作曲作品や、詩、創作、アート、手芸など、想像力を使って自ら創る作業を経験して、それを人前で発表して、反響をえるえという経験を積ませてあげたい。

夏休みの自由研究に、お手本通りのキット製作をするのと、自分で生み出し、試行錯誤する経験をするのは、価値が違うでしょう!

お手本通りにする分野のものでも、「味」があるか、コピーならコピーで、愛着をもった観察があれば、達成感もあると思います。

でも、「お手本通りだから素晴らしい」「有名な人、考案だから、間違えがない」という言葉がけを親御さんが重ねれば、こどもは、オリジナリティを表現するのを怖がってしまうかもしれません。

残念ながら、私自身は、小学生時代にたくさんの曲を作っても、音楽家である両親には評価されませんでした。「作曲したければ、まずは音大に入ってから」と、受験に関係のない音楽をする場合ことは、喜んでくれないと感じていました。

私が音楽で遊べるようになったのは、音大に入ってから。「専攻生外打楽器アンサンブル同好会」でのセッション。卒業後、アルバイトしていた「こどもの城」で、ロビー終了後に、つるさんやたっちゃんと音を出しながら遊んだことが、私の原点となりました。

音楽をするよろこびは、色々あると思うけれど、仲間とともに合奏することは、本当に楽しい。それが、自分の頭の中で生まれたメロディとアンサンブルが、メンバーとともに、音になることの喜びは、本当に素晴らしいと思っています。

私は、園長時代も、今も、「人の嫌がることをする」「片付けなど、皆が協力すべきときに、勝手なことをする」ハプニング発生時には、後からまとめて注意をするのではなく、時には音楽を止めてまで、なるべくその場で注意指導をしています。

この十年くらい、「褒めて伸ばす」教育論が一人歩きして、「叱らない家庭教育」で育った子、「注意を聞く経験のない子」も増えて、指摘の方法も難しくなりました。理由とデメリットを含めて教える注意と、「禁止語」は、異なります。

音楽をするにあたって、作曲したもの、自宅録音や、ボーカロイド、DTMで、一人完結で済んだとしても、それを人に聴いてもらうためには、様々なコミュニケーション能力が要求されるでしょう。
仲間を募って、アンサンブルするなら、なおさらです。

幼児の世界で、よく言い聞かせる「貸してって、言わないで、勝手に、人が使っているものをとったらダメ」は、実は、大人のミュージシャンの世界でも、言いたくなる場面があったりします。

大人の世界では、「ダメよ」と、仲裁してくれる先生はいませんから、ライブやリハーサルで、黙って、繊細にチューニングされた楽器に手を触れるようなマナーを理解していない人、約束を守らないひと、マイナスオーラを発する人には、自然と人の縁が遠ざかります。

だから、音楽をするということは、人間力も高めて、コミュニケーションを頑張らないといけない厳しい世界なんだと思っているし、私の恩師たちは、そうやって、教えてくださっていました。

そう考えると、音楽を教えるのは、難しいし、音楽作りをする子を育てるのは、大変だと思います。

「むらさきmusicラボ」は、教室と名付けず、みんなでつくりあうラボにしたいと思っています。

「作曲」のクラスで、生まれた曲には、
そんな思いのこもった熱いレッスンの結晶ですので、
聴いてくださる皆さんのもとに、まっすぐ届くといいなと思っています。

2/11夜のラボのコンサートでは、
生徒の作曲作品のお披露目を、
プロミュージシャンとの演奏で、披露いたします。

入場無料、どなたでもご来場いただけますので、
是非、お聴きいただきたいと思います。