追記 ツイッターにあげた「メイドベル」の写真です。

「愚なる妻」の終盤、主人公のロシア貴族(ホントは詐欺師)が、自室のベット脇のメイドベルの紐を引いた時にぴったりにあてた「メイドベル」は、コレです。瑞穂のアンティークショップでたまたま見つけました。(おそらくレプリカ)

無声映画の勉強で、「伯爵」「公爵」などの階級を理解するために、「ダウントンアビー」を全シーズン完走したのですが、このメイドベルはOP音楽のところでも、すでにそれぞれのご主人様と担当メイドを繋ぐベルとして壮大に登場します。メイドたちは、このベルの音程を聞き分けることができるのですね。

このベルの音程は、ぴったり真ん中の「ド」なので、楽団「ぺとら」のネタの「どれみ」でも、他の「レ」「ミ」とあわせて重用しています。

このベルを入手してから、ずっと「どれみ」として演奏していたベルですが、まさか本来の「メイド」を呼ぶためのベルとして活用する日がくるなんて!感慨深い気持ちを抑えつつ、主人公のご主人様が紐を引く瞬間に集中して音出しをしました。

そして、他シーンでうっかり音がでないように、古靴下を2枚つかって、音がでないミュートカバーをつくり、紐をひくちょっと前にそのカバーを外し…。ドキドキしましたが、うまく鳴らせました。「愚なる妻」の登場人物の中で、一番共感される魅力的な人物を呼ぶメイドベル。次の出番はわかりませんが、大切にしたいと思います。

 

無事に終映いたしました。

10/26の「無声映画観賞会」については、先日のJ-WAVE「らじど」RADIO DONUTS

にてマツダ映画社 代表 松戸誠さんも熱く「生演奏もつきます!」とご紹介くださったこともあり、満席の上、椅子を継ぎ足し継ぎ足したくさんのご来場を賜りました。

メイン上映の「愚なる妻」の主人公は、モンテカルロに居を構えるロシア貴族という設定なので、様々な挿入曲にロシア曲をちりばめました。また、「愚なる妻」という本の存在にも今回はメインテーマ『Por una cabeza』を設けました。1曲の中に「人生山あり谷あり」が込められている本のような曲だと思っていたところ、冒頭シーンに本をめくって綴るような聴かせどころのシーンもマッチしているように感じます。

また、私事ですが、2016年幼稚園園長退職した年に無声映画楽士デビューさせていただいてから、6年ほどかかってコツコツと無声映画に音楽をつくって生演奏をさせていただく機会をいただいていましたが、この度の出演回で、その演奏上映回数が100回となりました。

本ホームページのカテゴリー無声映画の欄に音楽制作回数と演奏上映回数(のべ演奏回数)を記録しています。

「チャップリンの消防夫」やメリエス作品など同じ作品を複数回演奏する機会があるので、ややこしいのですが本番として暗闇で楽士位置でスクリーンを見ながらお客様の前で演奏させていただくのが、100本を越えました!というご報告をさせてください。

引き続き、楽士 坂本真理への応援と温かい眼差しをよろしくお願いいたします。

第759回無声映画鑑賞会

[1921~2021 百年前の活動大写真]

10月26日(火曜)午後6時30分開演 (午後6時開場・終映予定9時)

★上映作品

『愚なる妻』(19:10~)
1922年 米・ユニバーサル作品 (108分)

監督・主演/エリッヒ・フォン・シュトロハイム

出演/モード・ジョージ、メエ・ブッシュ

弁士/澤登 翠

『キートンの酋長』(18:40~)
1921年 米・ファーストナショナル作品 (21分)

監督/バスター・キートン、エディ・クライン

出演/バスター・キートン、ジョー・ロバーツ

弁士/武藤兼治

『ルンペン人生 シネマ騒動』詳細不明作品(18:30~)
弁士/尾田直彪(デビュー)

会場/日暮里サニーホール コンサートサロン
■主催
無声映画鑑賞会事務局