『オリジナル楽器実験室』今週、2回目です。

こんどは、保育園におじゃましました。

メインビジュアルの今年のサンプル楽器も、こどもたちに親しんでもらいました。

まり先生の工房セットもそのまま移動です。

コロナ禍で、こどもたちも買い物にいく機会も減り、

「社会科的」にお店やさんルールが、ずいぶんとわからなくなってきているように感じました。

例えばお店やさんのワゴンをただかきまわしてはいけないのと同じように、「まり先生のビュッフェコーナー」は、手にとって吟味することは構わないけれど、元にもどさないときちんと注意をします。

「お客様は神様」とばかりの振る舞いをゆるさないことは、ここで学ばないと他でそうゆう機会が今はないと思うからです。キッズスペースでは、お金を払う立場なら許されることもあるでしょうが、私は、園長時代に災害時疑似体験「校庭キャンプ」活動に10年携わっていたので、「もし、被災して体育館で共同生活をすることになっても困らないルールとマナー」を身につけるチャンスをつくりたいと思っています。

これは、ラボのこどもたちには、口をすっぱくして言っていることで、床に素材がちらばったり、フライングなど、素材を選ぶ順番についても私の公平性を信じて、その都度の指示にしたがってくれています。

企業協賛や、音楽教室主催、ラボ、そして今週の公民館活動と様々な場所で、「オリジナル楽器実験室」を催しましたが、いかに魅力的な素材を集めるか?これは、1年がかりでいろんなお店で集めて準備をしているものです。ツボをおさえた音の良い品ばかりです。

お子様方の興奮が伝わるでしょうか?

目に美しい展示も重要です。

手芸品店と同じルールで、スパンコールやビーズなどは、箱ごとお持ちいただく感じです。

絵本のように見えるのは、生地のサンプルです。これもこどもの琴線にふれる動物のイラストのものを多々揃えています。

一昨日の国立公民館の講座の参加者の方が、古着のボタンを寄付してくださったものも、早速仲間入りです。

お子様たちの興奮が伝わってくる写真です。

完成品のひとつ。

今回は、「オリジナル実験室」初回の保育園だったので、異年齢グループごとにみんなで1個の楽器をそれぞれが選んだパーツを組み合わせて、私がデザイン、ディレクションをすることにしました。

楽器の画像を用意していただきました。音は鳴らなくても、「エア楽器」として、唄う楽しみもあるので良いものです。

銀のお皿の部分は、洗濯板、ギロとして音を鳴らします。中央に、「二股ビス」をかませたので、回転します。両腕には、それぞれこどもが選んだものをシェーカーにしました。

裏面には、ミニ太鼓を竹籤にさしたものが、上下運動をします。

今回は、工作はまり先生がひとりで担当をして、たまに糸とおしなどをこどもたちに下請けに出す感じです。でも、こどもたちは、実演販売のような私の工具使いをくいいるように見つめています。電動ドリルやグルーガン には歓声があがります。

「ペットボトル」を切ったり、穴をあけることができること。

セロテープを指紋をつけずに注意深く、巻きつけること。

針金をつかって固定すること。

ハサミは、粘着面に強いもの、ギザギザハサミ、先細のもの、引きバサミ、布ハサミなど用途によって変えること。

いろんな技を観察できたことでしょう。

 

幼稚園園長時代は、こどもたちに家庭で時間をかけて、廃材を集めてもらって、それぞれ大きな紙袋に、クッキー缶など楽器に変身できそうなものをストックしてもらって、ひとり1楽器を製作して持ち帰りました。

企業協賛や、音楽教室主催イベントでは、講師料の他に個人毎の材料費を主催元に協賛していただきました。

ラボでは、毎年1回はイベントとしてやっているので、ママたちのサポートも手慣れていて、短時間で複数の楽器をつくる人もいるくらいです。

慣れていないと難しい「お手本のない製作」ですが、アイディアを考えるのはとても楽しいものです。

時間があれば、これでリトミックもしたかったのですが、今回は、時間もかなりのびてしまい、一部は、宿題にしてもらいました。

「まり先生は、今日はマシンをつくっているってことだね」

と、言っている子もいました。

お店では決して買えないものを作ってみよう!という意欲を育てるためには環境と素材セラビがとても重要です。

ここで、「ヤクルト容器」や「トイレットペーパー」の芯を出せば、その場でこわしておしまいになってしまいます。

美を感じるもの、良い音のもの。

家でも、楽器になりそうなものを親子で探してみてはいかがでしょうか?

 

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本来ならば、8月のラボでの特別研修で、先生方に工具のことなどをお伝えしたようと思っていました。教材、教具もキット化されているものも多いですし、ピ●ロにも、型紙つきのものもあります。

デザインセンスに自信のない方もいるかもしれませんが、とりあえずやってみるとこどもたちはとっても喜んでくれると思います。

「オリジナル楽器実験室」のキャラバン。来週は2園、伺います。

お楽しみに!